天使と悪魔
「それでも地球は回っている」なんて、理解に苦しむことを
言われたら、中世の教会は怒るでしょう。
宗教対科学の対立。
それが、この映画の主題になっている。
ロン・ハワード監督は宗教者にこんなことを言わせる。
「科学の発展も必要だが、急がずにゆっくりとやるべきだ」
核兵器を作り出したために
人類は永遠に苦悩し続けなければならない。
学問の根本は真理を探究することだが、知りすぎてしまうと、
”神の領域”にまで足を踏み入れてしまうだろう。
子供の男・女を産み分けたり、クローン人間だって誕生する
かもしれない。
そんなことを少し考えてしまったが、映画の方は荒唐無稽な
娯楽作品だった。
4人の枢機卿が誘拐され、次々に謎の死を遂げる。
そこには不思議な暗号が存在して、・・・・
その謎をトムハンクスが金田一探偵よろしく解いていく。
犬神家の家宝“斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)”になぞらえた
殺人事件を思い出した。
そして、ローマやバチカンの観光名所を案内した後は、
意表をつく「アルマゲドン」の登場。(ネタバレ?)
このサービス精神には、おどろいた。
宗教 & 科学
心 & 脳
心理 & 真理・・・・
どちらも必要ですよ、と映画は語っている。