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ジミヘンのおいしいもの探し

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上方落語の新しい風


 常打ち小屋が少ない、噺家一門間の交流がない、マスコミで取り上げ
られる機会が少ないといった逆風をかかえてきた「上方落語」であるが、
ここにきて新しい風が吹き始めたようだ。


今年のGWに「上方落語まつり IN ミナミ」があり、噺家一門、芸能
プロダクションの枠を取っ払った新しい試みが実現した。
その流れは着実に前進している。


今回「動楽亭」へ「吉弥」「梅團治」「松喬」を聴きに出かけた。
そもそも「動楽亭」は、桂ざこばが造った小屋であり、米朝一門だけが
出演する専用ミニ寄席であった。
しかし、今回「夏休みスペシャル公演」と銘打って他の事務所の噺家が
数多く出演した。

当日トリを務めた松喬師匠の噺のまくらはこうだった。

 「ここへははじめて寄せてもらいました。
 場所がわからんでねえ。コンビニの近くや聞いてたんですけど、
 コンビニの2階にあるとはねえ。
 それに楽屋の入り口もわからへん‥。」
 
それから延々と”新世界花月劇場”へ出演していた若き日の思い出話
 を語り、今日はまくらだけで終わりかなと思ったらそれから「壺算」
 にするりと入った。


  
上方落語の新しい風_a0048918_9564210.jpg



この日はお盆休みとあって、大変な大入りになった。
いつもは40人ほどの入場者のところ、100人を超す観客が集まった。
小屋のスタッフは補助イスを出すのに大わらわ。
満席の場内は大いに盛り上がった。


 桂そうば  「うなぎや」
 桂しん吉  「若旦那とワイラトエキスプレス」(創作)
 桂吉弥   「書割盗人」
 桂梅團治  「切符」(創作)

 桂春蝶   「山内一豊と千代」
 笑福亭松喬 「壺算」



しん吉と梅團治は一門間の壁を超えた”鉄ちゃん仲間”で、お互いに
鉄道マニアの創作落語でバトルをくり広げた。



かつて、大阪で落語を聴こうと思えば「独演会」や「一門会」を探して、
高い入場料を払い、見るしかなかった。
しかし、落語定席「天満天神繁昌亭」が誕生して以降、上方落語を再興
させようという気運が盛り上がってきた。
その流れは着実に「新しい風」となって吹き始めている。


”ちりとてちんの草若師匠”も草葉の陰でよろこんでいるだろう。

by jimihen-2 | 2011-08-17 09:59 | 落語
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