ジミヘンのおいしいもの探し

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カテゴリ:映画( 156 )

映画「コクリコ坂から」


 映画を観る前に期待と不安が交錯した。
もちろん、期待は”ジブリ作品”であること、そして不安は
「ゲド戦記」の吾朗監督作品であること。

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結論から言えば不安が的中か。

ストーリーに奥行きがない。
若者の”解放と自立”、そして淡い恋心を描いているが、
結局は「出生の秘密」が核心の少女マンガだ。

映画は尻切れトンボのように終わった。
それでも、日本人が失くしてしまった美風とも言うべき
古い生活文化を意識して、見せていた。

「おもひでぽろぽろ」や「耳をすませば」のような繊細さと
切なさがあれば良かったのだが‥。
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by jimihen-2 | 2011-07-21 09:35 | 映画 | Comments(0)

映画「BIUTIFUL ビューティフル」


『イニャリトゥ監督は19歳の時、メキシコの映画館で見た「生きる」
について、「一見、単純にみえる物語の中に人生の大切なものが静かに、
しかし確かに存在している不思議な感触があった」と話す。
そして、「いつかこんな映画を撮影したい」との思いを胸にしまい込ん
できたという。』 
             (産経ニュースより)

映画「ビューティフル」は、イニャリトゥ監督が描く現代版「生きる」
である。

   
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「ビューティフルのスペルはどう書くの?」と子供が訊く。
「発音の通り書けばいいのさ」と父は答え、たどたどしい字で誤った
スペルを書く。
BIU TI FUL

バルセロナの貧民街に住むウスバルは2人の子を育てるために、アフリ
カや中国からやって来た不法移民にヤバイ仕事をあっせんしている男。
その男が余命2ヶ月の末期がんの宣告を受ける。

  
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画面は暗く、リアルな生活臭を放つ。
精神を病んだ妻への愛憎、自分よりも更に貧しい移民への憐憫、
そして子供へ注ぐ愛情。
黒澤版「生きる」とはかなり趣きの違う作品になっている。


死期を悟った男はどんな行動をするのか?

  
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長い映画だった。148分。
黒澤版「生きる」のような甘い涙は湧かない。
しかし、生きることの厳しさと、死に逝くことの切なさが胸に迫る。


彼は愛する我が子と別れを告げ、
逢うことなく死別した父親の許へ向かう。

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by jimihen-2 | 2011-07-12 19:41 | 映画 | Comments(0)

映画「SUPER8/スーパーエイト」

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 ずいぶんと欲張った内容の映画だった。


 以前からずっと楽しみにしていたスピルバーグ・プロデュースの
「SUPER8/スーパーエイト」を観た。

作品の中で8ミリカメラを回し、かわいい女の子に恋をしているのは
少年時代のスピルバーグ本人だろう。

少年たちは「スタンドバイミー」のように冒険旅行をし、「グーニーズ」
のように地底を往く。町の中で怪奇現象が次々と起こり、そして「未知
との遭遇」。
凶暴な「エイリアン」と闘い、「E.T.」のように宇宙船を見送る。
盛りだくさん過ぎて、最後の30分間はさすがにザツになった。

 
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注目すべきは映画タイトルの「スーパー8」である。
これはスピルバーグが使っていた8ミリフィルムの規格のこと。
つまり、この作品は彼の映画への憧憬=「映画愛」を描いている。


かつてフーテンの寅さんが逝ってしまった後、山田洋次監督は西田敏行
を主役にして「虹をつかむ男」を撮った。
監督の「映画愛」が爆発した作品であったが、興行的にはヒットしなか
った。監督の思い入れが強過ぎると、見る者は同化できずに「引いて」
しまう。

今回の「スーパー8」はスピルバーグが作った「ニューシネマパラダイ
ス」であり、「虹をつかむ男」なのかもしれない。



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by jimihen-2 | 2011-06-30 08:20 | 映画 | Comments(0)

韓国映画「ハーモニー ~心をつなぐ歌~」

   
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 ある女性団体が企画した映画上映会へ行った。
上映作品は韓国の女子刑務所を舞台にした感動作「ハーモニー」。
昨年、見逃してしまった映画だった。

心を閉ざしてしまった不遇の人々が「音楽の力」によって
希望を見出し再生する、といった類の映画は多い。

「サウンドオブミュージック」で、子供たちと修道女が歌い、
「ラブソングは永遠に‥」ではクラブ歌手と修道女が歌った。
昨年公開された「オーケストラ!」では、戦争によって
音楽を奪われた老楽団員が再び集まって、楽器を持った。


そして、今回の「ハーモニー」。
それぞれの事情を抱えた女子受刑者たちが、それぞれの苦悩を
見せるが、やがて、コーラス隊を作り、歌うことで笑顔を
取り戻す。

その活動がマスコミに取り上げられ、コンクールの
ゲストに招かれることになった。
彼女たちが想い続ける家族や恋人と束の間の再会を果たす。
これは、実話をベースに作られたというが、いかにも
韓国映画らしい”ウェット”な「泣き」の波状攻撃だ。

幼いわが子との別れ、そして慕っていた仲間との永遠の別れ・・。
観客席からすすり泣く声が聞こえる。
女性客がほとんどを占めているから、当然そうなる。
これは「女性のための映画」であった。

  
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ちょっと冷静な私は映画の意図を考える。
出演者のほとんどが女性であり、DV男性が「敵」として
描かれる構図はいかにも画一的だ。
夢を失くしてしまった彼女たちに対して、感情移入がしにくい。

しかし、音楽が人の心を融かし、仲間の一体感を作る経緯は
うまく描けていたし、なにより次のセリフが心に残った。

 
 「限りある人生だから、楽しく笑って生きようよ」
  
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by jimihen-2 | 2011-06-28 06:36 | 映画 | Comments(0)

映画「スカイライン -征服-」


 好きなものは、好きだ。
 B級映画だって、いいじゃないか。



 観終わった後、そんな風に居直りたくなってしまった。
ネット上の酷評をものともせずに、映画館へ足を運んだ。

   
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とにかく、この手の”地球侵攻もの”が大好きだ。
ある日、見慣れない飛行物体が地球の主要都市上空に現れる‥。
ああ、胸がワクワクする。

異星人(地球外生物)が地球に現れる場合、「友好的である」か、
それとも「敵対的である」か、のどちらかである。


大昔は、専ら地球を侵略する異星人だった。
地球防衛軍が彼らを撃破し、壊滅するストーリーであったが、
異才スピルバーグがその常識を一変させた。

「E.T.」や「未知との遭遇」では、やさしいエイリアンが
登場し、彼らに対してもハート・トゥ・ハートで向き合うという
夢を子供たちに与えた。


今回の作品は、「インデペンデンス・デイ」や「宇宙戦争」に
近い。
ただひたすらに邪悪で攻撃的な異星生物の襲来である。
強い光を放ち、ねばねばとした体を持ち、長い触手を伸ばして
人間を絡め取る。
既視感いっぱいの映像が続くと、「恐怖感」よりも「笑み」が
こぼれてしまう。


   
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一方的に攻撃を繰り返すエイリアン。
外人プロレスラーに痛めつけられる小柄な日本人プロレスラーの
ようだ。我慢に我慢を重ね、ついに伝家の宝刀”空手チョップ”
がさく裂する・・・かと思うと、さく裂しない。
ずっと、やられっぱなしだ。
ここが斬新だとも言える。(苦笑)

そして、奇異なラストを迎える。
どうやら続編へ続くようだ。(これもまた、大胆!)


「宇宙戦争」や「トランスフォーマー」の10分の1ほどの
低予算で作った映画らしい。
脚本はヒドイものだが、作っているスタッフたちにとっては面白
かったに違いない。
そして、B級映画だと割り切って見れば、それなりに面白い。



   
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by jimihen-2 | 2011-06-22 14:30 | 映画 | Comments(0)

映画「さや侍」


 松ちゃんの「すべらない話」は好きでよく見ている。
その松ちゃんが、”笑い”についてどう考えているのか、という
興味だけで新作映画「さや侍」を見に出かけた。


 結論をいえば、まったく笑えない映画だった。
 そして、まったく泣けない映画だった。



主人公は、武士の誇りである「刀」の鞘だけを手放せないでいる
素浪人と、その幼い娘。
 『30回の”ネタ見せ”をして、観客を笑わせなさい!』
それが”さや侍”に課せられたお題である。
吉本研修生に課せられた課題のように主人公に「笑いを創る」こと
を強いる。

私は「ガキの使いやあらへんで!」の名物企画「笑ってはいけない
xxx」を思い浮かべた。
笑ってはいけない出演者を何とか笑わそうとする芸人(+放送作家)
の対決が実に愉快だった。
今回の映画では、まったく笑わない若君を笑わせれば無罪放免になる
という設定であるが、本質は同じだ。

しかし、さや侍の笑えない寒いネタばかりが続く。

   
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松ちゃんの意図が少しづつ見えてくる。
永久普遍の笑いなんてない。幼子からおばあちゃんまでが一緒に笑え
るお笑いなんてないだろう。笑いは「古典」であれ、「新作」であれ、
ムズカシイものだ。

最後にさや侍は「笑いを創作」することを止め、「武士としての誇り」
を取る。
そこに松ちゃんがこの映画を撮ろうとした動機を見る。
ずっと新しいお笑いを創ってきたけれども、いつも怖くてたまらない。
なぜか充たされない気持ちがある。表現者としてもっと大切なものが
あるのではないだろうか?
もっと面白い興味深い本質的なものがあるのではないだろうか?

そんな自虐的な苦悩が見えた。
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by jimihen-2 | 2011-06-15 09:04 | 映画 | Comments(0)

映画「プリンセス トヨトミ」



 --なかなか面白い。意外にいいじゃないか?

映画「プリンセス トヨトミ」を観た後の率直な感想である。

ネットでの評価は惨憺たるものだった。
その理由は、多分”期待値”が高過ぎたということだろう。

 「その日 大阪が 全停止した。」
 「私は大阪国総理大臣、真田幸一です。」


こんなテレビ・スポットを見ると否が応でも期待してしまう。

私は半年ほど前に原作を読んだ。
そのときに同様の失望(肩すかし)感を味わっていた。
つまり、大きな期待をせずに、ハードルを地面すれすれまで
下げて臨んだ映画鑑賞だった。

   
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原作に忠実になり過ぎて冗長になった場面もあるが、逆に
内容を変えて成功したシーンも多くあった。
なにより優れていたのは、テーマを絞り込んで観客に訴求した
ところである。

 「父から息子に引き継がれるものがある。」
 「大切なものを守るために国民は命を賭して立ちあがるものだ。」



「伝えるもの」そして「守るもの」
「国」は大阪国でも日本国でもエジプト国でもよい。
この映画は、”表層”を追うとバカらしい映画にしか見えないが、
”深読み”すると実に面白い。

    
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”総理が頼りないから、大阪は独立を宣言する”というような
(思わずニヤリとしてしまう)セリフも登場する。
「大阪国」が影の国家ではなく、もっと本格的に表舞台に立つ国家
へ成長すると面白いと思う。
晴れて独立した「大阪国」の初代総理は誰でしょう?

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by jimihen-2 | 2011-06-04 12:24 | 映画 | Comments(0)

映画「アンノウン」



 完全にだまされた。
 しかし、だまされたのに悪い気はしない。



「シンドラーのリスト」のリーアム・ニーソンが主演した
サスペンス・アクション映画は、ビターな大人の映画に
仕上がっていた。

米国人学者が学会に出席するために冬のベルリンを訪れる。
そしていきなり交通事故に遭う。
数日のこん睡から目を覚ますと、彼を取り巻く状況は一変していた。

妻は自分のことを「知らないひと」だと言い、妻の横には自分の
名を語る男が立っていた。
そして、主人公は何者かに執拗に命を狙われる。
なにが何だか分からないままに、物語は走り出す。

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見事な演出である。
種明かしをされれば、なんだそういう事だったのか、
となるが、プロセスが見事だ。

いくつかの映画を思い浮かべた。
記憶喪失のスパイが活躍する「ボーン・アイデンティティー」、
組織ぐるみの大きな陰謀に巻き込まれる警官たちを描いた
「L.A.コンフィデンシャル」、
そして、得体の知れない巨悪に陥れられて、その罠から必死に逃げ、
遂に真相を暴きだすハリソン・フォードの「逃亡者」。


この殺伐とした映画の救いは美しい協力者の存在だ。
謎のタクシー運転手の助けを借りながら、自分は何者なのかを
探す主人公。

緊迫の110分が過ぎ、エンドロールを観ながら私はぼんやりと
考える。

 果たして、自分が誰であるのかを誰が証明できるのだろう?
 明日、私に認知症が発症すれば自分の存在は消えてしまう。
 自分のアイデンティティーは自分の脳の中にしかないように思える。

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by jimihen-2 | 2011-05-13 08:22 | 映画 | Comments(0)

映画「お家をさがそう」

 大きなお腹を抱えた妊娠6ヶ月のヴェローナと就活中の恋人バート
の若いカップルが、子供を育てる「家」をさがして旅をするというち
ょっと風変わりなロードムービー。原題は”AWAY WE GO”。

軽いタッチの雰囲気が良い。
状況は深刻な筈だが、二人はお気楽な旅を続ける。
兄妹や友人を訪ねては、その町に一緒に住めるのかを探る。

それぞれの家族がそれぞれの事情をかかえている。
妻に逃げられ、子育てに苦労する男、アジアの神秘にかぶれた厄介な
夫婦、そしてたくさんの養子に囲まれて幸せそうな夫婦。
彼らは何度目かの流産を経験したという話をして涙を流す。

幸せそうな家庭に見えても、他人には言えない深い悩みを抱えている
し、どうなんだろうと思われる家族でもそれなりにうまくやっている。


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ヴェローナは突然、こんな話をする。
「子供のころ、パパが庭にオレンジの樹を植えたのに、オレンジの実
がならないの。ある日、家族でオレンジやパイナップルを買ってきて
ぶら下げたら、パイナップルを見てパパが大笑いしたわ。  
それ以来、家族の誰かがプラスチックのフルーツをぶらさげていた。」

二人が乗った車は田舎町の古ぼけた家の前に止まる。
庭の樹には作りもののフルーツがくくりつけてあった。
ヴェローナが出した鍵でドアを開ける。
古ぼけた家に入り、庭に続く裏口を開けたバートは歓声をあげる。
「見てみろよ。きれいな湖だ」


二人はデッキに並んで腰をかけ、湖を見ている。
カメラは二人の後姿を遠くからじっと捉える。
そして無言で語る。

二人で作りあげていくのが「家」なのだ。
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by jimihen-2 | 2011-04-13 15:29 | 映画 | Comments(0)

映画「トゥルー・グリット」

 不思議なテイストを持つ映画だった。
最近では珍しい西部劇である。例えて言うなら若い監督が初めて時代劇を
撮ったような作品か? 
「ローハイド」や「拳銃無宿」で見た西部の風景とは趣きが違った。


父親を使用人に撃ち殺された14才の少女が復讐の旅に出る。
少女は腕の良い連邦保安官を雇うが、その男は年老いた酔っぱらいだった。

この2人に、同じ目的をもったテキサス・レンジャーが加わる。つまり、
犯人をテキサスへ連行して法の裁きを受けさせようとしている男だった。


タイトルの「true grit」とは「真の勇気、不屈の精神」を意味する。
果たしてどのような勇気が発揮されるのか?
はらはらドキドキしながらストーリーを追った。

  
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「復讐劇」は単なる背景設定に過ぎない。

「生き抜くことはこんなにも過酷で辛いものだ」ということを監督は
観客に語りかける。
勝気な少女は「大人の世界の荒々しい厳しさ」と共に「生きるものに対する
ほんとうのやさしさ」を見る。

それが、この映画のすべてだ。

西部の荒野に置かれた少女のような目で現代社会を改めて見つめる必要が
あるだろう。
平和ボケした文明社会に浸っていては「強さ」も「やさしさ」も忘れて
しまう。



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by jimihen-2 | 2011-03-23 09:38 | 映画 | Comments(0)
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おいしいものはどこにある? 


by jimihen-2
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