小説「プリンセス・トヨトミ」
なのかも知れない。
504ページもの長い小説を、やっと読み終えた今、
なんと評すればよいのだろう。
笑えない漫才を見てしまったような物足りなさと徒労感?
作者の意図がどこにあるのか、よく分からない。
本の帯にはこうあった。
「大阪全停止。壮大な秘密がいま明らかに。
万城目ワールド真骨頂! 映画化決定!!」
この小説には「大阪国総理大臣」が登場する。
そう、「大阪国」!
この一点に注目して分厚い本を購入したのだ。
中央=東京に対抗した勢力。なにに抵抗し、なにを目指して
大阪が独立したのか? そして、全停止とは何なのか?
かつて山田某氏の「ニホンブンレツ」という本を読んだ
時の感覚が蘇ってきた。
ひょっとすると、中年のオジさんには理解できないギャグ
なのか?
アレッ、考えてみれば「大阪都」なんてことを言っている
府知事がいるぞ。
なんかダブって見える。
そう言えば、或る秘密を守るために400年間もの期間、
組織が地下に潜っているなんてところは、「ダヴィンチ・
コード」だし、男子中学生が女の子になりたくてセーラー服
を着て学校へいくところは「大阪ハムレット」そのままだ。
念のため(?)DVD「鴨川ホルモー」を借りてきたが、
これも「う~ん‥」だった。
どうやらマキメワールドは真面目一本やりのオジさんと
の相性がよくないようだ。